日立市北部の洪積台地東端、標高 20~25mに立地する奈良時代から平安時代にかけての官衙遺跡です。遺跡の東側の低地には、「目島」などの小字名があることから『常陸国風土記』に記され、弘仁 3 年10月 28 日に廃止された「藻島駅家」が存在する可能性が指摘されてきました。 長者山官衙遺跡は交通と密接に関わる官衙遺跡であり、常陸国北部における駅路とその周辺施設の変遷を示すだけでなく、古代国家の交通政策を知る上でも重要なものです。